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「2階のパーラーは姉が継いでいます。当初、パーラーを始めたときは、果物売場でロスになりそうな食べ頃のものを提供しようという考えだったんですが、職人を使うと、軟らかいメロンでなく硬いのを使わせてくれと注文が入る。軟らかいのは熟していておいしいんだから、使ってと頼んでもだめなんです(笑)。せっかくのいいメロンなのにもったいない、それならば1階でジュースをしようということで、人手がかからないセルフサービスの店を始めたんです。
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| 高校生が気楽に来店する。生ジュースが人気 |
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三匹のこぶたというのは、覚えやすい店名ということで付けましたが、高校生には人気があります。客は高校生ばかりやってくるんです。それで一番売れるジュースが180円のバナナジュース。メロンジュースは200円で、20円しか違わないのに、高校生は安いほうを選ぶ。メロンジュースがもっと売れてほしいんですけどね(笑)」
アーケードになって続く商店街入口の向かい側がミスタードーナツだから、高校生にしてみたらどの店に入ろうか、迷うところです
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そこで、高校生たちをひきつけるのが、メニューの豊富さと安さ。サンドイッチ16種類が180〜250円、これは分量としては食パン2切れに具をサンドしたもので、好みによりホットサンドイッチも同じ値段で提供しています。 |
中でも人気は、季節のフルーツが数種類入るフルーツサンドイッチ250円。ジュース類はバナナとパイン180円のほか、メロン、オレンジなど季節の果物が5〜6種類で200円、コーヒーやコーラ類など他のドリンク少々、このほかソフトクリームとジェラートをおいています。高校生たちがちょっと立ち寄っておしゃべりをするには、うってつけの場になっています。
高校生は大事なお客様であるだけに、地元高校の定期演奏会のポスターなどを店内に貼ってあげたり、広告などにも協力してあげています。
産地は地元の果物店を大切にしてほしい
「果物のロスをなくすようにパーラーにして、生の果物の売れ行きがやや落ちてきたので、テイクアウトの店をつくりました。果物は加工すると若い人も食べてくれるということはわかったんですが、いかんせんこのところ生果の販売がきついこともあって、父も仕事替えしてもいいと言ってくれているんですよ(笑)」
直前がデパートの工事中であるため、その間は駐輪する場所がなくて、自転車客が半減するという憂き目にあいました。デパートの集客効果により、人出回復と新たな顧客開拓を期待していますが、さて肝心の生果のほうはどうでしょうか。
「高松市中央卸売市場へ毎朝仕入れに行き、専門店として新鮮なもの、また、珍しいものをおくようにしています。
市場に頼んで大阪市場からとってもらうということはあるんですが、自分で直接はしていません。やはり自分の目で品質を確かめた品物を仕入れたいので……。
香川県は生産者も果物生産に熱心ですし、本当に地元の果物は豊富なんですよ。ただ、岡山の白桃とか、高知の文旦とか、コレだという全国的に名が通っている果物がないのが弱いですね。桃やミカンにしても、東京市場で高い評価を得るものがあるんですが、品物がこちらに流れない。だから、香川産のほうがおいしいんだよと勧めても、香川県民でさえ、ミカンは愛媛と思っている人も多い。生産者は地元の専門店を大事にしていってほしいと切実に願っています。
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| 果物店、パーラー、テイクアウト店に10人が従事する |
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生産者はちょっと他の市場が値が高いとなるとそちらに流してしまう。だから、香川県が生んだキーウィの『香緑』などは、名前は聞いていても、品質がいいとなると東京とか大都市圏のほうに流通してしまうので、地元の私たちが知らない、扱っていないという状況が出てくるんです。当地では高く売れないかもしれないけれども、私たちも専門店として地元の果物を大事に一生懸命販売していきたいと思うので、まず地元を大切にしてほしいと思います。
実際、生産地ではあまり果物の宣伝をしませんから、その分を私たちが、『これはどこの誰それさんが作るミカンだけど、おいしいよ』と宣伝して売っているわけです。そうやって育ててきた果物もあるのに、ちょっと高松市場で値が安いとなると他市場へもっていく。それは違うだろう、我々専門店が何年間もかかって育ててきたのにそれはないよ〜ということになるんです(笑)。それをしてくれるなと言うんだけど、なかなかね。私たちも辛抱して品物を育てているんですから、せめて特産果物くらいは地元の果物屋さんが売りやすい状態にしてほしいということはありますね」
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生産地も地元を大切にすべき、特産品ほど地元とともに盛り上げていくべきではないかと考えるからです。
「機械で作ったみたいに同じものはできないですからねぇ。いい果物をと神経を使っているんですけど、果物屋にとって、おいしくなかったといわれるのは一番つらいです」
「店の外を歩いている客からも、商品が見やすくて、値段や品種がわかりやすいように気を使っています。それと、核家族に対する少量販売をするようにして、手間をかけずに食べられるような販売も工夫しています」
店内を見ると、贈答品を主体に果物が美しく、またフレッシュに見えるように陳列されているのがよくわかります。情報交換をしたり、他地域の果物店を見に行ったりする機会はなかなかないものの、果物の商いが好きで、なんとかしたいという思いが伝わってきます。
「これから? 果物がちょっと低迷気味なので暗中模索中なのですが、やはり、いい果物を売っていくというしか道はないでしょう。高松市民により多くおいしい果物を食べてもらうためにも、生産者の協力を得て、専門店がふんばっていきたいと思っています」
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