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トップフルーツ八百文が隣の店を買い取ってパーラーを始めたのは1999年である。以来、多くの話題を提供してきた。「果物だけならばこんなにマスコミに取り上げられることもないですよね」。鈴木和子さんがいうように、インターネット検索で「パーラー」を調べるとテレビ局などを含め、いろいろなページで紹介されている。どれもおいしいからオススメという評価なので、名古屋のパーラーに行きたいという人には訪れる価値はあるだろう。
「果物売場で熟れ頃のフルーツを惜しみなく使っている」というメニューが好評で、大皿に惣菜が10品目以上付きフルーツの前菜とデザートが付く「おまかせランチ」(フルーツの懐石料理)、夏はフラッペ、午後のティータイムは30種類以上揃うフルーツジュースなどがよく取り上げられている。
名古屋といえば有名なのはおまけ付きのモーニング。トップフルーツ八百文のおまけはちょっと違う。厚切りトーストに滋養卵のゆで卵、季節のフルーツカット盛り(フルーツ200g分)が添えられていて315円。飲み物代だけでこれだけのおまけがついてくる。また季節の野菜や果物を使ったランチコース1050円も常に予約待ちという人気になっている。
最寄り駅は地下鉄桜通線桜山駅4番出口から徒歩7分。閑静な住宅地にある。
訪問したのは日曜日の開店早々だったが、来店客がひきもきらない。一人暮らしのお年寄りや、これから仕事に出ていく人などがモーニングセットを頼む。健康に気を遣っているのか、男性が多い。中には老夫婦2人や家族4人で車でやってくる人たちもいる。
90年に初めて訪問したときにはまだ果物売場だけだったので、お客さんが入れ替わり立ち替わりということはなかった。鈴木さんはフルーツコーディネーターとして、注文を受けて陶芸品にフルーツを盛りつけるなどユニークな活動をしていた。現在も当時のように名古屋市中央卸売市場本場婦人部連合会会長として活躍しているが、果物売場にはあの当時見かけたフルーツの素敵なアレンジメントは見受けられなかった。
「もう、そんなことをしている時間がなくて……」と笑う。幸いにもパーラーは長女の直子さんが調理責任者となって取り仕切ってくれている。鈴木さんが長年取り組んできた「果物と健康」というテーマにそって、様々なメニューを考案する。パーラーを始めて以来、新しいお客が増え、パーラーの果物がおいしかったからと果物を購入するケースも多くなった。
パーラーが大評判になり、2005年3月10日には中区金山1丁目にアスナル金山店をオープンさせた。
果物売場の責任者は経験15年のベテラン吉田早苗店長。鈴木さんは店に出ている時にはお客さんにあれこれ声をかけるが、そのほかにも「果物と健康の伝道師」的な役割を果たすために学校関係者や消費者向けの講演に出かけ、産地を足繁く訪問して卸売会社との橋渡し役も務め、果物店の女性たちを組織して果物普及の活動をするなど、生産から消費までフォローして様々な取り組みをしている。
こうした取り組みから鈴木さんが確信しているのは、「21世紀は果物の時代」ということである。なぜ、そう考えるのか。鈴木さんに果物へのエールを語ってもらった。 |