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  MINTコラム 出会い編
店と商品のコーディネート?
会えるときには会っておくこと
おいしさは「心意気」を示す
商店街女性部と農業者の交流
逆転の発想
信念をもって作る


 
出会い編-6-信念をもって作る
 熊本県水俣市で無農薬茶を栽培・販売するみなまた茶組合は、親子、夫婦を含む30〜50代の9人(7戸)から成る。天野茂さんは、もっとも早く20年前から無農薬栽培に取り組んできた。

「父が開拓で入植し、長男として跡を継いだら1年目で父が倒れてしまったんです。1人で茶園をするのは大変なので、自然農法に関する本を読みながら、無農薬栽培にしてみたら、茶園じゅう草だらけ(笑)。あいつはちゃんと農業していないと批判も受けましたよ。味はいいと思うのに、出荷してもふつうのお茶よりも安い値しかつかない。それで、組合に参加するまでは自園で販売していました」

 世間ですぐに認められなくても、信念をもって打ち込んでいれば、きっと花開く。加工品も「売れないから」という理由であきらめてしまうところもあるが、、自分がよい商品と見込んだものは、年数をかけても気長に浸透させていくことが大切だと思う。

出会い編-5-逆転の発想
「”みなまた茶”いかがですか」
「水俣のお茶なら要りません!」
 
 試飲をすすめて、この言葉で拒絶されたとき、吉野啓子さんは思わずくやし涙がにじみ出たという。しかし、ひるまず続けた。
 
 「飲んでくださるだけで結構です。わたしたちは水俣病の教訓を生かして安心、安全なお茶をつくって、がんばっています」
 
 勢いに押されて試飲した客は、「おいしい」とつぶやいて購入してくれた。日本の代表的な公害病である水俣病が報告されたのは1956年、以来約40年を経過しても、こんな無理解がある……。
 
 みなまた茶組合(吉野啓子さん代表)では、水俣の名があると売れないという通説だったのを、逆転の発想で、あえて「みなまた茶」でブランド化を図った。「水俣のお茶だからこそ安心・安全」というメッセージを伝えたかったのである。この姿勢を理解した通販客がみなまた茶を温かく支えている。

出会い編-4-商店街女性部と農業者の交流
 商店街女性部の会合に参加する機会があった。農業でもそうだが、今、女性たちのパワーが商店街活動でも注目されてきている。

 活動報告の中で、年に1度地域の生産者が作った農作物を、女性部がともに販売するというイベントをした事例があった。お客には大変好評だったので、翌年は地域を拡大してより多くの生産者と交流ができたという。
「ならば、空き店舗などでもっと回数多く実施できないのですか」ときくと、「商店街の八百屋さんがどうしても反対するんです」と残念そうに答えた。

 確かに、八百屋さんは生産者と同じものを売っていたら、被害を受けるかもしれないが、ならば生産者の作っていない野菜を販売するとか何なりと工夫はできるはずだ。商店街全体の企画として考えれば、商店街が生産者と消費者を結ぶ架け橋になるというのは素敵なことだと思う。マイナス志向では前に進まない。女性部の皆さん、ガンバッテ!

出会い編-3-おいしさは「心意気」を示す
 ある食品製造小売店の社長さんに私の大好きなお煎餅を送った。そこは注文を受けてからやきたてを送ってくれるのである。
すると、こんなうれしい礼状がきた。

「煎餅はどこにでもありますが、こんなにおいしいものは初めてです。サクッとした軟らかい香ばしさ、本当においしいものを食べるときはうれしいですね。真っ先に私と家内がいただき、あまりおいしいので従業員達にも自慢しながら食べさせました。みんな顔がほころんでいました。本当にいいものはいいですね」。

 そのお店も味づくりにはとても苦心して、自社の製品を地元の名産品に育て上げた。「おいしいもの」は、味だけで作り手の心意気を示しているのではないかと思う。そのお煎餅を買った初回には手書きの美しい筆跡の礼状が入っていて感激した。後に、初回の購入客には、社長自ら礼状をしたためていると聞いて感じ入った。「心」のこもる商品に出会えたときはうれしい。

出会い編-2-店と商品のコーディネート?
  97年度優良経営食料品等小売店全国コンクールで農林水産大臣賞を受賞されたミートハウス尾崎屋さんを訪ねた。

 その店は20年来和牛しか置かず、豚肉は○○、鶏肉は○○と決めているのだけれど、関連食品もこだわりのものを置いていた。

 店主が語るには「こだわりの食品を置くと、肉も品質にこだわる客が来てくれる」ということだった。その中に、JA平取町のトマトジュース「ニシパの恋人」を発見!

「これはトマトジュースが飲めないという人にも評判がいいんですよ。飲んでみてください。ね、おいしいでしょう?」
「そうだ、尾崎さんの店ならば○○なんかも置くといいですよ」

 お肉屋さんで地域特産品と出会って、思わず話が弾んでしまった。こんなとき、いいお店、いい商品とのナイスな出会いを陰ながらコーディネートできれば楽しいだろうなとつい思ってしまう。

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出会い編-1-会えるときには会っておくこと
 電話で話していてある女性グループのリーダーMさんと意気投合してしまった。特産品の漬物を作るだけでなく、趣味の小ぎん刺しでもお弟子さんをとるほどの腕前だという。東京のデパートで展示会が開かれるというので、案内状を送ってもらった。

 でかけたときにはMさんは席を外されていて、1時間もすれば戻るとのことだったが、作品を見た後は「来年また来ますから、よろしくお伝えください」と伝言を残して去った。

 ところが、「来年」は2度と巡ってこなかった。半年ほど後、Mさんが亡くなったことを日本農業新聞で知ったからだ。いろいろな話を直にうかがったら、小説よりおもしろいだろうなと楽しみにしていたのに……ついつい来年があるさと思ってしまったのがいけなかった。
 会えるときには会っておくこと。特産品の取材では電話を通じての出会いが多いけれど、1つ1つの出会いを大切にしていきたい。

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