◆宮崎 朗さん、綾子さん夫妻との関わり
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2004年1月18日、レポートを担当している「八百屋塾」で、雪下ニンジンの生産者、宮崎朗さん(新潟県中魚沼郡津南町)に初めて会いました。
もともとは東京都目黒区生まれですが、千葉県から現在は魚沼米の産地に住み、雪下ニンジンやアスパラガス、米などを作っているそうです。「農作物はダンボールに詰めて出荷した段階から先のことはわからないが、味のよさを大切にして作っている雪下ニンジンを八百屋塾のような熱心な八百屋さんならばわかってもらえるのではないか」と考え、出席してくれたのです。
おいしいものを作っていると、すぐに自分で通販を手がけようという生産者が多い中、あくまでも小売店を橋渡しにして消費者の手元に届けたいという姿勢に好感をもちました。 |
以前高広青果の高橋さんから「熱心な生産者がいる。お店にわざわざ訪ねてきてくれた」という話を聞いたのですが、私が原稿を書いた「農耕と園芸」(誠文堂新光社)2003年9月号のトマトの記事を見て、その中で紹介した高広青果さんを訪ねたのだと知ってビックリ。あの店は、私も訪ねたけれど、ビジネス街の業務用中心の店だからすごくわかりにくかったのです。突然訪ねていった熱意にも敬服しました。それと、一つの文章が生産者と小売店を結びつけたことを本当にうれしく思ったものでした。
宮崎さんの訪問時、高橋さんは「雪下ニンジンを作っているのならばその時期に八百屋塾に参加すればよい」旨を話したのだそうです。それが実現したのが1月18日の八百屋塾ですが、まだこのときにはニンジンは文字通り雪の下にある段階で、説明だけに終わりました。
続いて、2月18日には夫人と一緒に参加してくれました。このときもまだニンジンは間に合わなかったのですが、自分たちで作った豆の料理品を持参し、八百屋さんたちともすっかり仲良くなりました。
私は、宮崎さんに「食品広場」で生産者紹介をしたいので、ニンジンの資料を送ってくださいと頼みました。
戻った宮崎さんは、雪下にんじんと豆の資料をメールで送りかけたのですが、ダイアルアップ環境なので一時間くらいたっても終わらないのであきらめたのだそうです。それで、CD-Rで送ろうと思い、パソコンにCD-Rを取り付けたところ、コンピュータが壊れてしまうというさんざんな目にあいました。日本全国が情報発信にストレスを感じない環境になるのはいつごろなのでしょうか。うちは1999年にダイアルアップの環境から脱することができましたが、かなり通信環境がよくなったと聞いていたのに、まだダイアルアップ環境のところがあるのかとちょっとした驚きでした。人口の少ないところ、交通が不便なところこそ、通信環境を整えるべきだと思います。
2月のメールでは、「今日友達が来たので雪下にんじんを掘ってみました。にんじんくささがやっと取れ、生でバリバリたべてもおいしくなりました。一安心しました」と書かれていました。
さて、次のメールが来たのは、3月12日です。「寒気が来ている間は掘り出すとにんじんが凍りそうになってしまいましたが、ようやく気候も緩み、道の除雪も入ったようなので、畑に行くのが少しは楽になりました。とはいってもまだ雪は多く、手掘りの限界を感じてきたので、一段雪を除雪機で飛ばしてもらうことにしました」と書いてあります。雪の下から赤いニンジンが掘り出される姿が目に浮かびます。それにしても東京は暖冬といわれ、雪にはとんとお目にかかれなかったのに、なんという環境の違いでしょう。まだ津南ではニンジンが雪伸したに埋まっているというのです。
メールの終わりに、なんと「せっかくなので、人参のサンプルと一緒に資料を送る」と書かれているではないですか。やった〜、雪下ニンジンが食べられるのだ〜(有頂天)。
せっかくならば生産者紹介としてではなく、ホームページを別枠で作っちゃおうと思い提案したところ、タイミングって重なるものなのですね。お友達が作ってくれるというので頼んだそうです。友達のように関係が近い人のほうがいろいろ融通がきいていい。とはいえ、こちらもすでに作成に入っていたので、情報はいろいろなところで目にしたほうがいいと考え、そのホームページは本家としてリンクを貼ることにし、こちらは分家としてミニ紹介にとどめることにしました。
送られてきた雪下ニンジンは「ひとみ」と「はまべに」の2品種。雪下ニンジンはぜひ生食を、とアドバイスされました。まず生で食べ、ジュースで飲んでみました。おいしい。甘みがあるけど、「千浜」など、いわゆる甘い品種といわれているのとも違う。なんか上品な甘さだけれども、かみしめると深みがある味わいというのでしょうか。それでも、今年の雪下ニンジンは例年に比べると味が薄いというのが津南の生産者の評判なのだそうです。
ニンジンに少しリンゴ果汁を加えたジュース、翌日は少しグレープフルーツジュースを加えたジュース、3日目はグレープフルーツジュースにラズベリーを数粒加えた組み合わせで毎朝ジュースにしていますが、これだとニンジン半分を楽に食べられるのです。ニンジン臭さが全くなく、すごく高級なジュースを飲んでいる気分。これまでは果物だけのジュースを毎朝飲んでいましたが、「ニンジンジュース健康法」というのがあるので今後ニンジンを加えることにしました。市販の果汁入りニンジンジュースと比べても、味のさわやかさと切れのよさは比較になりません。
お豆とニンジンを炒めた料理も、ニンジン臭さがなくサクサク食べられます。私は、外食しても大きなニンジンはいつも残しちゃうほうなので、実はニンジンきらいかと思っていましたが、おいしいニンジンならば食べられるのだと納得。実は、ニンジンが届いたときにも、「おーっ、他の人(八百屋さん)にももっていこう」と思ったのです。おいしいものはお裾分けと言いますからね。でも、1本食べたらおいしくて、おいしくて、「これならばうちで食べきれる。研究に費やそう」と思ってしまったしだいです(うーむ、今回は単なる欲張りになってしまった。八百屋塾のレポートをまじめにやってきたご褒美と考え、ありがたく腹の中に収めることにしました)。
宮崎さんは「野菜の個人向け通販というのを一軒の農家がやるとすると、生産者の手間からみて小さいロットがたくさんというのはむずかしいと思うし、買う側からみても通年性や種類や送料の点でメリットが少ないと思います。やはり、小売店に間に入ってもらって橋渡しをしてもらう方がみんながいいと思います。個性とやる気のある方に好意を持ってもらえると、農家もとても励みになります。緊張感もあります」と書いてきてくれました。通販も種類を決めてやれる範囲、やれる時期でやろうと考えているそうです。
小売店と直接つながる場合でも通販になりますから、どちらにしてもインターネットなどで目にふれる機会を多くすることに、このページが貢献できれば私も励みになります。2004年度の植え付けから本格的に生産に入るそうなので、来年に向けてのページづくりです。いい出会いに感謝。(2004.3)
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