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ぶどうの焼き菓子

 材料(直径20cmのフラン型1台分)
ぶどう・・・・1房 クリーム/
 卵・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2個
グラニュー糖・・・・・・・・・・ 60g
アーモンドパウダー・・・大さじ2
生クリーム・・・・・・・・・・・・ 120cc
溶かしバター・・・・・・・・・・ 20g
 作り方
1.クリームを作る。ボールに卵を入れ、泡立て器でよく溶きほぐす。グラニュー糖とアーモンドパウダーを加え混ぜ、生クリーム、溶かしバターの順に加えてなめらかに混ぜる。
2.ぶどうは洗って房からはずし、耐熱皿にならべる。クリームを流し、180℃に温めたオーブンで約30分、全体がきつね色になるまで焼く。冷めたら冷蔵庫へ。よく冷やしてからいただく。


★火を通すと皮が柔らかくなって、そのままいただけます。種が気になる場合は、焼く前に包丁 で切り目を入れて、除いてください。

★冷やした方が、アーモンドの風味が引き立っておいしい。

 フランス白ワインの産地、アルザス地方で、ぶどうの収穫を見学できることになりました。

 9月下旬の、雲ひとつない秋晴れの日。午前10時、ワイン農家のメルシオールさんを訪ねると、醸造所でぶどうを潰す作業の真っ最中。「畑はあっち」と指示を受け、広がる緑の中へ向かいます。

 人丈ほどのぶどうの垣根が整然と並んでいて、迷路のよう。人の声がする方へと進んで行くと、15人ほどの、老若男女入り混じった一行の姿が。収穫のために雇われた、アルバイトの人々でした。

 「どこから来たの」「何をしてるの」と矢継ぎ早に質問を浴びます。返答しつつ、カメラを向けると、機嫌良く被写体になってくれました。

 今日摘み取るぶどうは、"トーケイ"という、皮が紫の種。はさみで枝からはずし、足元のバケツへ落とします。一杯になったら、バケツリレーの要領でトラックの脇へ集め、荷台に放り込む。

 「かごを背負って、収穫するんじゃないんですか」と、本で得た知識の真偽をたずねてみます。足腰を痛める重労働、との話だけど?

 「それは、古いやり方。今はバケツが主流。機械摘みのところも多いよ」とは、ベテランのおじさんの説明。「疲れるバイトじゃないわ。たった2週間だし」と、女子大生は肩をすくめます。

 "想像を絶する光景"を期待し恐れていただけに、拍子抜けしたような、ほっとしたような。

 12時になると、醸造所へ戻り、業者が運んできた"給食"でお昼。味はそこそこ、でも、ひっきりなしのみんなのおしゃべりと、飲み放題の白ワインに酔って、いい気分になります。

 1時には再び畑へ。日差しは強いけれど、風はさわやか。私もぶどうに触りたくなってきました。
 ハサミを借りて、指示された列につきます。
 「青い実や、泥がついて汚れたものは混ぜないように。あと葉もね」との注意を頭に入れて、健康そうな紫の房をさがし、パチン、パチン。バケツが埋まっていくのが面白く、夢中になります。

 ワインにするぶどうを初めて食べました。濃く甘い果汁に満ちていて、驚きます。地元の人の真似をして、皮も種も飲み込んでしまいました。

 「ぶどう摘みはいいわね。自然の空気に触れて、気分転換」と太ったおばさんがウインク。

 誰かが“ぶどう摘みの歌”なるものを口ずさみ始め、手を動かしながらの大合唱になります。

 気がつけば終業時間になっていました。
 メルシオールさんからは白ワイン6本が渡されます。海老で鯛を釣ったような"お駄賃"。両手で抱え、帰りの列車に揺られるうち、発酵したようなぶどうの香りが、からだに染み込んでいるのに気がつきました。労働のあかし。睡魔が襲ってきました。      

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