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(有)マルアサ(東京都葛飾区)

(有)マルアサ
東京都葛飾区東金町3-17-2 10:00〜20:00 日曜定休。従業者数8人(パート1人)
葛西市場仕入れ。JR常磐線金町駅北口の金町しょうぶ通り商店街にあります。青果店やスーパーなど競合が厳しいにもかかわらず、来店客数は1日500〜800人。

 創業者の浅賀光夫会長と、その長男(隆夫さん)夫妻と息子、次男(秀晃さん)夫妻と、嫁いでいる妹の浅賀ファミリーと、30年勤続で家族同様のパートさん1人。隆夫さんが果物と食品、大好きなジャガイモ、タマネギ、秀晃さんが野菜の仕入れを担当し、女性陣は主に販売とレジを務めます。会長は袋詰めなど裏方役、隆夫さんの長男(健一さん)は業務用卸の対応など役割分担しています。

 目指すは「野菜のコンビニ店」「八百屋をメインにした、買いやすく、便利な食料品店」です。店内の通路が広く、乳母車でも買い物ができるので若い主婦も多く訪れます。野菜のアイテム数が多く、山菜類(春)、行者ニンニク、アロエベラといった変わった野菜があるのを楽しみに来店する人も多いそう。自然農法コーナーを設けて、安全で味のよい野菜も扱っています。その他にも食料品もついで買いに便利なものを扱い、レジ近くには菓子も並べています。

 野菜が好き、料理が好き、商売が好きという家族が仲良く仕事をしていると信頼感が増すようで、顧客は幅広い年代にわたっています。常備野菜は品質のよいものを安く提供し、おいしい野菜でリピート購入につなげる、あの店に行けば何か変わったものがあると思わせることが繁盛のコツだそうです。

浅賀隆夫さんと隆夫さんの長男健一さん

【キャベツ】
 春キャベツは市場に出始める12月から翌年の5月頃まで扱う。4月のピーク時は神奈川県三浦産の春キャベツが中心。でも、業務用に使う人はいつでも寒玉を買いにくる。葉がかたいから切りやすいし、千切りにするとボリュームが出るからね。餃子やロールキャベツにしても甘みが出ておいしくなる。キャベツは特別栽培物などと食べ比べてもニンジンやキュウリのように際立った味の違いが出てこないので、産地を売り込むことはしないですね。

 店の前面にいつも置いています。ダイコンやハクサイもそうだけど大型の野菜は「店の顔」になる商品だから、前面に出さないとだめ。販売は丸玉が基本でカット売りはしない。1個買って皮を1枚ずつむきながら使えば長く使えるからね。半切りにして売ると切り口から傷みやすいから、お客さんには1玉で買った方が得だよとすすめます。うちの女性陣はみんな料理が得意なので、料理の話を始めると止まらなくなってレジが行列になっちゃう(笑)。対話販売のおかげで、若いお客さんが増えました。

 「春キャベツは、水を使わず、細火でベーコンと煮たり、油揚げと煮たりする料理をおすすめして喜ばれています」と孝子夫人も笑顔で話されました。

キャベツ、カボチャとも料理レパートリーが豊富である

【カボチャ】
 カボチャも1年中前出しする商品。100円台で売りたいからカット売りが多いんです。希望価格に見合うように半分から3分の1に切るけれど、これぐらいが一番売りやすい。

 国産物は、「えびす」などホクホク系のカボチャがメイン。6月ごろ、沖縄産が10kg5000円くらいになったら仕入れ始め、北海道産が終わる8月まで扱う。2番果、3番果になると味が落ちてくるから、よい産地だからといって、いつまでも追いかけることはしない。ミニカボチャは電子レンジでチンするとおいしいから、安くするとよく売れる。

 表面が凸凹で真っ黒な黒皮カボチャは、ネットリ系でべちゃべちゃしている。これのファンもいるけれど、いつも高くてね。売りやすい価格の時だけ仕入れています。国産物が終わると輸入物(ニュージーランド、メキシコ、トンガ産など)になりますが完熟物はうまいですよ。カボチャは産地の一番おいしい時期に売ることが大切。おいしいカボチャはリピートにつながるからね。とは、仕入れ担当の浅賀秀晃さん。

 「味の違いが大きい4〜5月は1週間に1回は食べて、味の特徴をお客さんに教えます。若い人に喜ばれるのはサラダとか2mmくらいに切って焼いたもの。フライパンで簡単にできる料理は受けがいいですね」(孝子夫人)

【ジャガイモ】
 ジャガイモは大好き。何を食べたい?と聞かれれば、肉じゃがだもの(笑)。ポテトサラダ、ジャーマンポテト、コロッケなどジャガイモ料理は何でもおいしいものね。ビタミンCが多いのは果物と思いがちだけど、ジャガイモもビタミンCが100g中35mgと意外に多い。ジャガイモのビタミンCは加熱しても時間が経っても損失が少ないから、積極的に食べてねってPRしている。
 

 4月末には新ジャガに8割くらい切り替わるけど、小ぶりな新ジャガは丸ごと揚げ煮にして砂糖とみそを絡めると、はまっちゃう味になるよ。

 品種の「男爵」と「メークイン」は、煮崩れしてもよければ「男爵」、煮崩れしないなら「メークイン」をと使い分けをすすめる。「男爵」を選ぶお客さんが多いけれど、「メークイン」はツルッと皮がむけるので、調理のしやすさが好まれそこそこ売れます。居酒屋さんで1日で売りきるような店の肉じゃがは「男爵」を使うけれど、大鍋で作り置きする店は煮崩れしない「メークイン」を選ぶ。でも、ジャガバターだけは「男爵」がいいですね。本当は肉じゃがも「男爵」の方が味がしみておいしいね。長崎から産地が北上するけど、一番おいしいのは北海道産で、8月ごろから翌年4月くらいまで出回る。

甘くてやわらかい「キタアカリ」ジャガイモはお客さんに人気!

 最近人気が出てきたのが「キタアカリ」。品種名を表示しているので、「キタアカリ」は甘くて、やわらかくておいしいから、お客さんも覚えたみたい。「マチルダ」や長崎から出てくる赤ジャガなども変わり種として仕入れますね。1品種につき2アイテム(サイズ)を扱っていて、新ジャガはSとL、「男爵」はLと特M。「男爵」の袋詰めは100円台前半で売りたいので特Mが中心。これが一番ホクホクしておいしいんですよ。大きくなると空洞果になって、空気が入るとそこから黒くなってしまう。Mくらいが実が詰まっていてはずれがない。

 「料理のアドバイスとして『キタアカリ』はポテトサラダやコロッケをすすめます。『メークイン』の千切りをキノコとベーコンで炒め、チーズを入れて卵でくるみ、お好み焼き風にしたスパニッシュオムレツがすごく人気があります」と妹の優子さん。

 ジャガイモ、タマネギは常備野菜だから、店の奥に置いていてもお客さんは入ってきます。ジャガイモは家計に負担をかけないようによいものを常に安く販売し、うちの店の「売り」にしています。売れ行きではベスト5に入るかな。常備野菜の品質がよいと固定客をがっちりつかめます。

 

今でも、現役の浅賀光夫会長

次男の秀晃さん。主に仕入れを担当

長男隆夫さんの夫人(手前)と隆夫さんの妹さんの夫人。主にレジを担当、レジを打ちながら野菜料理のアドバイスをする。

30年以上働いている、家族同然のパートさん

自然農法コーナーを設けるなど特色のある野菜を販売する

目指すは「野菜のコンビニ店」

取材日2004年4月22日