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有限会社 柿沼商店-レ・アル かきぬま-(東京都大田区)

有限会社 柿沼商店(レ・アル かきぬま)
■東京都大田区大森西6-12-18 8:00〜20:00 日曜・祝日定休
http://www.interq.or.jp/tokyo/kakinuma/

 京急梅屋敷駅前から続くプラモール梅屋敷商店街の四番街に立地。総勢17人のうち、社長夫妻、長男、次男夫妻、長女夫妻の家族7人が従事しています。「うちはみんな仲良し。食べることも料理も大好き」。社員も20年勤続者や元青果店主など多彩で、チームワークのよさが店の活気を生み出しています。売り上げ目標3億円を目指します。

 20年前から珍しいもの、売りたいものの試食販売を始め、「試食をさせる八百屋」としてマスコミにも度たび登場、入浴剤の某CMにも長男の正道さんが出演しました。

 2003年春、売場面積を奥に倍増し、店内をゆっくり回遊できるように改装したところ、これまでは年配客が多かったのに、若い客、特に妊婦や子供連れの客が増えたそうです。野菜は買いやすい価格がモットーで、午後1〜3時は激安タイムサービス、3時以降は一気にバーゲンするという売り切れ御免の商法。一方で、果物は高級メロンや贈答も扱って店の格を出しています。

 改装後、これまで評判のよかった惣菜をさらに拡充し、毎日20〜30種類並べています。買い物のピークは夕方ですが、朝から客足が切れません。こんな八百屋さんは都内でもなかなかお目にかかれないでしょう。

店主の柿沼道之助さん


【ナス】
 ナスは年間を通じてよく売れますが、特に売りたい時だけ店頭で前出しします。

 私はLサイズが好きでね。バラを仕入れて5本入りに袋詰めし、相場が安くなると皿盛りします。200円を超えると売れ行きが鈍るかな。POP(店頭販促広告)にも書くけど、ナスは皮のやわらかさがポイントですね。
 

 長ナスは若い人の方が買ってくれる。焼き物や炒め物にいいよとすすめますが、「博多長ナス」のおかげで、すっかり定着しました。塩漬けも売りますが、長ナスの漬け上がりは絵に描いたみたいに鮮やかな色ですよ。このほか米ナスも時々扱うし、水ナスも京都の生産者から送ってもらったらうまかった。だけど年配者はナスといえば短いナスですね。若い人のほうが柔軟な買い方をする。

 うちは昔から試食させる店なんです。惣菜も売るし、試食させ、作り方を教えながら生の食材も売り込む。

 

 店の前にはいつも練炭火鉢が置いてあって、今日はじゃがバターやゆでたサトイモを温めているけど、夏になると夕方近くにナスを焼き、3〜4本200円で売ります。最初は自分たちが食べようと思って焼いたのを、売ってよと言われ、七輪2〜3台で焼きながら売るようになりました。これを始めると生のナスもよく売れますよ。

   

 それと、惣菜の一品で、砂糖と甘みそで油炒めにしたものは、ナスとみその味がマッチしてすごくおいしい(この日もナスの惣菜がどんどん売れて何回も補充していました)。試食させるとナスそのものの売り上げも違ってきます。市販の麻婆ナスの素も隣に並べておくと、両方売れちゃう(笑)。焼きナスと麻婆ナスは消費者にすごく人気があるメニューですね。惣菜ではナスの天ぷら(1パック200円)も置きます。6〜8月はナスの出回りがピークで、販売を工夫すればどんどん売れるから販売していても楽しいです。

【スイートコーン】
 トウモロコシは4月から10月上旬ころまで店頭の特等席で売るんですよ。店の裏に大型ガスの調理設備があるので、大半はゆでて販売します。皮がゴミになるので、ゆでた方がお客にとっても便利だしね。1回に2本買う人が多いけど、ピークの時期は3本300円で売る。1ケース(5kg)十数本入りを、10〜15ケースはコンスタントに売りさばきますね。

 今使っている強甘味タイプのスイートコーンは生でも食べられるくらいやわらかいから、数分でゆだるし、口に粘っこくくっつかないのがいい。似たような品種がいろいろ出ているけど、私は味のよさで選んでいます。

 午後3時から午後7時まで前の通りが通行止めになるので、その時間になると一気に売ります。夏場は焼きトウモロコシにして、とにかく香りでお客をひきつける。

 スイートコーンは沖縄から宮崎、山梨、千葉、長野、北海道と産地を変えていくけれど、大田市場では多くの産地のものが入るから、一つの産地にこだわらず、これがだめなら明日はあちらと気に入ったものを仕入れています。

 卸会社には悪いけど、市場で下見の時こっそり数粒かじって甘みを見ちゃう(笑)。それをやらないとうまいのは手に入らないのですよ。

プラモール梅屋敷商店街は午後になると、人人人でごった返す

【アスパラガス】
 冬の間は国産品で品質のよいのがあってもその分値段が高いので、うちの店では売れない。3月はオーストラリア産を1束150円で売っているけれど、結構おいしいんだよね。国産品の出回りはこれから夏に向けて。やわらかいミニアスパラも人気があります。
 
 アスパラは鮮度が求められる野菜という気がしますね。それと味とやわらかさ。
 
 うちではバラで仕入れてお客さまの買いやすい価格に設定し束にしています。(話しながらアスパラの陳列を見て)「おーい。棚があいてるから裏から持ってきていっぱいにしといてよ!」やはり野菜はボリューム感をもって陳列しないとね(と陳列の目配りも忘れません)。

 

店主の柿沼道之助さんの奥さん。惣菜は私に任せてください

長男の正道さん。八百屋塾でも勉強しています

惣菜は、季節に合わせている。午後になると製造に追われる

総菜用の調理場、いろんな種類の惣菜を短時間で作るので、段取りが欠かせない

 

 

 

 
取材日2004年3月16日