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せいか研修セミナー「八百屋塾」

 平成13年度 第1回 4月21日(日)開催

 

  平成13年度第1回の八百屋塾が4月21日に開催されました。
 東京都青果物商業協同組合の市川吉三郎理事長が開会挨拶。「好評にこたえ、様々な善意に支えられて、本年度が開会できることは大変うれしい。開講にあたって、皆さんに二つだけお願いしたい。一つは、八百屋塾は学校の勉強とは違うので丸暗記する必要はない。講師の言葉をしっかりと聞き、店に活用してほしいということ二つ目は、せっかく機会を得たのだから、隣同士や近くの人と友達になってほしい。遊び友達も大切だが、行動する友達は生涯の大きな財産になります」。
 その後、実行委員が紹介され、西牟田誠実行委員長から挨拶がありました。継続受講生も約6割いるそうです。
 江澤正平先生の講義は初回だったため、途中休憩をはさみ約2時間半みっちりと行われました。

江澤正平先生のお話

 配布された資料をもとに、講義が行われました。
1)ヒトが地球上でどのように生まれてきたか
2)日本における野菜の実用化年代とその原産地
3)我が国における野菜の出現年代
4)野菜の区分
5)野菜の栄養
6)野菜の色素と効用
7)食べ方と感じ方
8)野菜の品質に関する項目
9)野菜の品質構成要素

 これらを解説しながら、次のような話も盛り込まれました。

何を勉強するのかというのは、どんな商売人になるのかということです。皆さん方には「食べ物屋」になってもらいたい。そうでないと今の世の中には役に立ちません。経済やマーケティングのことだけでなく、生物や植物、栄養のことなども学んでください。
今は女性がどんどん社会的に進出してきたので、暮らしを変えてきています。95年の国勢調査を見ると、一人暮らしの人の割合は東京で37.8%、全国平均で25.8%です。全国で4人に1人は一人暮らしといえます。専業主婦でも今は忙しく、家庭にじっとしていません。また、野菜は体によいとわかっていても野菜の食べ方をあまり知りません。下ごしらえが主婦にとっては一番面倒だと思っていて、コンビニなどでは3分の1は弁当類になっています。
スーパーマーケットは今軒並み成績が悪いが、青果に関してはセルフ式の販売システムを直さない限り、なかなかうまくいかないでしょう。生協は共同購入のシステムを長い間とってきたが、生活の状況が変わってきたので、戸配するやり方に変わってきました。これだと配達員による説明方式がなかなかとれないので、苦戦しているようです。青果店は、スーパーと同じように野菜の外観だけで商売している人も多く、儲からないというので、やめる人が多くなっています。
外食と内食を比べると、どちらも一長一短があります。外食だと手間はかからなくてゴミもでないが、高い。内食だと手間がかかるが、外食より安くつくし、ゆっくりと食べることができる。また、外食だと同じような味なので飽きがきます。野菜を食べるときは飽きないで食べなければいけません。しつこい味、濃い味は飽きてしまいます。その点、日本食に昔から使われているみそ、酢、醤油といった調味料の味は飽きない味といえます。
金儲けのために農業をするのは悪いことではないが、農家の人が食べておいしいからお裾分けするのだという感覚で生産してほしい。いまは「地産地消」といわれますが、地域の産物が地域で消費されるようになってきました。
野菜は人間の知恵や経験で広まってきました。ジャガイモの芽が毒であるとか、ぎんなんを食べ過ぎてはいけない、とかいうことを経験で学んできたけれど、毒が全部だめということではない。毒は薬、薬は毒なんです。
キーウィフルーツが1960年頃ニュージーランドから入ってきた当時、普及させるために、ホテルに無料提供してデザートに出してもらうようにしたことがありました。しかし、たいていキーウィフルーツだけ残っていた。同様に、売る側で食べていないで、珍しいから買えということではだめなんだね。自分で食べて味を知っているものを売ることが大切。
人は五感(味覚、視覚、触覚、聴覚、嗅覚)で感じます。野菜で好き嫌いをいうのは口の中に入る臭いで感じているのです。
野菜は産地や品種、食べ頃といった、氏、素性、育ちを説明することが大切。最近の消費者は安全性にも関心が高い。
商売は嘘をつかないこと。嘘をつくと信用は失墜します。

 江澤先生の話の後、「1日に5品目の野菜と果物を!」という5 A DAY(ファイブ・ア・デー) キャンペーンの説明がありました。平成13年度は、八百屋塾のメンバーだけでなく、青果業界全体に呼びかけて普及させていく予定です。
 この日は前日に会合があったので、他地域の全青連組合員も八百屋塾の様子を見学しました。今後、各地域でも青果店の活性化に向けて、各種取り組みが期待されます。