■橋本さんのみかんに関する話(川崎市)
佐賀 JA佐賀みどり 鹿島錦
佐賀 多久 大津4号
熊本 夢未来 宮川早生
和歌山 JA紀南 宮川早生 樹熟
愛媛 日の丸・真穴 南柑20号
9月に日園連の人から話を聞いたときには、平成15年産ミカンは総生産量115万トンぐらい、外なりがよくて内なりが少ないという話だった。ところが、9月になって猛暑が続き、どこの産地もミカンが日焼けし、外皮がカチンカチンになって中がス上って正品にならないのが結構出た。11月は高温で雨が多くてミカンがだいぶふくらんでしまい、ジュース工場に回っているミカンが多くなった。そこで、12月の話では100万トンいくかいかないかという話をしていました。
 |
愛媛県の代表的な産地で、日の丸、真穴をもってきたが、これらは「南柑20号」。それに佐賀の多久からもってきたのは晩生の「大津4号」。佐賀県の「鹿島錦」というのは、興津早生の枝変わりらしい。和歌山のJA紀南の「宮川早生 木熟」は熟度12度以上あることになっている。熟度があがってくるとヘタの回りがちょっとしなびたような、しわがよったような感じが出てくるのが完熟の証拠だと産地では言っている。
それから長崎県大西海の「原口早生」のセレクトをもってきました。糖度12度以上だが個選物なので大田市場で仕入れている人でも見たことがない人が多い。5kgで大中小のサイズがあるが、うちがもらっている小は1500円、中大は2200円。鹿島錦は中生として出しているようだが、早生系統等と同じような感じで食べやすい。優等のSが1000円、M1500円、L1800円、2Lが1300円、秀はS1500円、M2000円、L3000円。 |
| 川崎市の八百屋、橋本さんのみかんの話 |
日の丸は優等Mで4500円、大津4号は「さが美人」で来ていますが昨日の競売で2800円、もうひとつ熊本の夢未来は宮本早生と書いてあるが、興津です。昨日は優等Mで3800円。それと、玉津の南柑20号は2500円、真穴は2700円でした。桜島小ミカンは今日1箱もらってきたが、ふつうはこんなきれいにならず、もっと小さくて汚い。店で売るにはちょっとどうかという感じのみかんです。
私のところは7〜8年大西海を売っているが、手をかける人は少々天気が悪くてもいいものを出してくる。
ことしはどこの産地も初荷のときに買えとすすめている。
|
 |
| 休憩時間に、みかんの品定めをする出席者 |
■鈴木先生の話
ことしの状況は、すべての野菜が前進傾向です。今日は冬野菜ということでネギ、ダイコンです。
ネギは今現在根深ネギで、この千葉県産のものは東京青果では光のネギといわれるくらい大産地です。これは品種がリュウショウ、特色としては病気に強く、収量がよく、味がよいどちらかというとグリーン系がやや薄め。これが現在主体となっている埼玉、千葉産のメインのネギです。
それに対して下仁田ねぎは、鍋用で勧めていますが、姿、味も優れているので、別名「殿様ねぎ」ともいわれています。
京野菜の一つである九条ねぎは青ネギの代表的な品種です。関西はこれが主体で青み部分を食べますが、関東は薬味的な要素が強い。それに対して、尾張の越津ねぎは愛知県と話し合いができ、なんとか入れることができ、個性園芸事業部としても大々的に売っていこうということです。このネギの特色は青い部分も白い部分も食べられ、甘さが非常に強い。ということで、関西の九条ねぎ、尾張の越津ねぎ、それと、茨城県の伝統的なネギ、赤ねぎをもってきました。これは桂村の圷(あくつ)地域が原産地で、「圷ねぎ」「レッドポワロー」という名前でも入荷しています。本物は桂村の一部で昔から作られているものが「レッドポワロー」という名前で出ています(F1と伝統的なものとの違いあり)。
曲がりねぎ(JA宇都宮)は二度植えするので、土の重さを利用し、上に伸びようとする性質を利用し、うまみを曲がりねぎにしたそうです。市場には曲がりねぎとして入荷し、甘みが強いネギです。
 |
続いてダイコン。主力は三浦大根で、この品種は、夏つかさです。元来白大根というような売り方で、神奈川の三浦大根が入手できなかったので、千葉県袖ケ浦で作られているものは都大根、別名新三浦で市場に入荷しています。これが代表的な品種です。今の人たちは辛味をきらうので、青首宮重総太りのような甘味の強いダイコンが好まれるようになり、年間を通じて青首系が入ってきています。青首は1kgくらいのL10本入りが好まれています。三浦系は2〜4kgに肥大する特色あるダイコンです。
加賀野菜の代表格である源助大根は市場性があるというわけにはいかないが、肉質が極めてやわらかく、甘味が強いダイコンです。今日は聖護院大根をオーダーしたところ、聖護院かぶがきてしまいました。せっかくの勉強会なので、あえて今日はもってきました。これは千枚漬の原料になるかぶですが、よい機会なので食べてみてください。 |
|
源助大根を手に解説する鈴木先生 |
佐賀県の女山という所に有名な赤大根という産地がありますが、今日もってきたのはそういうダイコンではありません。
各産地ミニばやりだが、手軽さを売りにしたいということで、ミニ大根を売り出したのが根太大根です。これは甘みが強く、ふつうのダイコンとなんら変わらなく売ることができる。こうしたサイズが伸びるかどうかはわかりませんが、ことしは目につくくらいミニ大根が入荷しています。
■江澤先生
関西のネギの食べ方で関東と違うのは、ネギは細かく切ってみそ汁とかいろいろなものに入れる。細かくて薬味的な食べ方が多い。ネギは土地や気候を選ぶ。下仁田ねぎは下仁田で作ったのと、山を下ってきて甘楽富岡辺りや深谷辺りで作ったのと違う、煮て食べると甘いが、生やそばのときの薬味にすると辛くてだめ。
白美人は土寄せ栽培ではない。まいたところにハウスで灌水ができるようにして作るので、かたいネギでもある程度やわらかくできる。その代わり生で食べるときにはいいが、煮るとあまりうまくない。だから、食べ方によってネギは違う。
越津ねぎは愛知県では誰でもが知っていて、家庭菜園でもよく作られている。
下仁田ねぎは産直で売っているのが多く、市場にはあまり出てこない。
ダイコンでも市場では大きさで値段を決めているので、かたいのや水っぽいのも同じような値段で売られている。うまい大根を作ることが大切だ。今、家庭で1本買ったら食べきれないので、短い大根が出てきた。ダイコンは葉も栄養があるが、葉付き大根を売るときには家に持ち帰ったら葉とダイコンを切り離しておかないと葉に栄養をとられてしまうということを伝えてほしい。
ダイコンとカブの違いは葉の外観では分からない。ダイコンは品種で売らないとだめ。産地と品種をみてほしい
そば屋さんに売るための辛み大根も少しずつ出ている。そば屋さんが辛み大根をほしいのは夏場だが、一年中売られるようになってきた。場所や産地によってカブのような形の辛み大根がある。
●芦澤先生
これは衛青(エイチン)といったが、日本に戦前から入っていて長野県では支那青大根といって大変珍重して作っていました。大きくしないで食べるダイコンで、肉質が非常にかたく、おろしにすると甘味があり、浅漬けにしてもおいしい。
日本のダイコンに比べると大変効率が悪く収穫まで100日もかかってしまうので、普及しませんでした。
中国野菜ブームの頃にもう一度導入され、青長大根という名前で若干増えています。収穫までの日数が長いので高く売らないと引き合わないし、流通のほうへのせるとこんな汚いダイコンということになると思います。
中国で一般的なのは「露八分」。八分上に出ていて青い品種で、おろし、生、スープ、浅漬けにしてもおいしいが、果肉が非常にかたいので煮るのには不向きです。
短いダイコンは、一時期葉大根がはやった頃に種屋さんがいろいろ作り、おいしいという評価はあったものの、卸売市場に出したら「なんだ、こんな屑ダイコン」と言われてしまいました。それと収量も上がらなかったので、生産者、卸売会社、両方から嫌われて成功しませんでした。最近は少し見直されているようです。市場が屑ダイコンと思わない必要がありますし、農家にとっても収量が上がらないところを配慮しないとうまくいかないと思います。
短い大根は試験場や種苗会社はずいぶん長いこと研究してきました。ごくわずかに種は流通していますが、市場に出すという形では出ていません。
辛み大根で一番有名な品種は京都の「鷹ケ峯」というものがありますが、門外不出のようで種そのものが入手しにくい。ほかに、信州の辛味大根、秋田に秋田しぼり大根(つゆの中に搾る)という辛味大根があります。
食べ比べ
ネギ
群馬 JA碓井 下仁田ネギ
京都 JA京都中央 九条ねぎ
茨城 JAひたちの 赤ねぎ
栃木 JA宇都宮 曲がりなぎ
愛知 JAあいち北 越津ねぎ
千葉 JAちばみどり リュウショウ
*焼く(下仁田ねぎ、曲がりねぎ、越津ねぎ)
*煮物(下仁田ねぎ、赤ねぎ、リュウショウ、越津ねぎ)
 |
 |
 |
| 越津ねぎ |
(上)曲がりねぎ
(下)九条ねぎ |
下仁田ネギ |
ダイコン
京都 篠ファーム 聖護院かぶ
石川 末広青果 源助大根
千葉 石毛農園 赤大根
神奈川 JA三浦市 夏つかさ
千葉 JA袖ヶ浦 都大根
千葉 JA佐原市 根太大根
*煮物(源助大根、都大根)
*生(根太大根、青首大根、赤大根)
*おろし(根太大根、青首大根)
*漬物(根太大根、青首大根)
食べ比べの感想
*三島さん(荏原)
ネギの食感がだいぶ違うと思った。下仁田はねっとりするところがあったが、ねっとり感がなくて食べやすいネギもあった。食べてみるとわかるが、言葉にすると違いがうまく表現できない。いかに言葉や文字にしてお客さんに伝えていくか。こういう違いを伝えるのが課題だと思った。
*江澤先生
お客さんに伝えるといっても皮膚感覚を言葉にするのは難しい。店の人たちと、どこがうまい、どこが好きかと話し合うと自分の舌がはっきりしてくる。一番わかりやすいのは食べてもらうこと。人間というのは食べて話しているのか、耳学問で話しているのかは感じてくれる。その感じ方を伝えないといけない。なかなか皮膚感覚でわからせるのは容易なことではない。食べてごらんなさいというのが一番わかりやすい。野菜のおいしさは、たくさん食べても飽きないというのが大切。体のためにも野菜をたくさん食べないといけない。。
*杉本さん
ハクサイは芯腐れが非常に多い。芯があがって切ったものは、芯がとけてくる。どっしりした芯あがりのよい、見た感じが素晴らしいものがみんな芯腐れになる。芯のあがりが悪いのを買うとくせが出ない。高いものなので気をつけて買わないと失敗する。
*浅賀さん
私は売上のそばに天気をつけています。1日中雨が降った日が11月は6日ありました。一昨年(2001年)は雨で泣かされた日は2日しかありませんでした。6日も雨で泣かされたのは近年まれなんです。年間降雨量が農作物にも、また私たちの商売にも影響してきています。みかんには表年と裏年がありますが、これも雨が降るなどの気象条件により影響を受けやすい。食べてみればわかるが、雨のことにも注意を払ってみてください。
*橋本さん
ことしは平成5年の気候に似ていて、夏場に雨が多いので、ミカンがあまりよくない。けれども、意外にいいのがデコポン。デコポンは7〜8月に雨が多いときには、酸の切れがよくなって食べやすい。だから、これからのギフトの商材にはいい。5kg箱優等はス上がりが出そうだが、うちは熊本の3kg秀を売る。化粧箱に詰め直してギフトにすると意外におもしろい商材になる。露地のものも期待できる。
*下仁田は生だと胃に来る辛さがある。根太は甘味があっておいしかったが、おろしにしたときに辛味が出たので不思議だった。ネギも食べ方によってかなり違う。
*ダイコンは料理によって味が変わるのがすごい。煮つけにしたときは都大根がくせがなく食べやすかった。
*ダイコンが安くて苦戦したが、いまも食べてみてカブがおいしかった。うちでは徳島のダイコンを置いて差別化を図っている。イチゴも品種がいろいろ変わってきて何をおいたらよいか悩んでいる
*橋本さん
あまおうは4年前から出ているが、うちは試作段階のときにななしのごんべえで扱っていた。ことしのイチゴでまずいのは気温のせい。イチゴは花が咲いて40日で収穫するのが一番うまいが、ことしは気温が上がると色だけ先にきていて熟度がきていない部分があり、30日前後できているから酸が強くてうまくない。気温が下がってくると戻ってくるはず。
特に、あまおうは最初にやった人は技術的に上手だったが、いままでとよのかを作っていてその続きであまおうを作ると少し違うらしい。だから、そのあたりのばらつきが出ている。年が明けるとだいぶよくなってくると思う。あまおうはイチゴの先がとんがっているとだめ。名前のようにもっと丸くならないとだめだ。
さちのかは肉質がかたくて色が悪いが、おいしい。
今シーズン柑橘はオロブランコが意外にうまい。
うちは甘いみかんとうまいみかんと言っている。ぼやけたのが甘いみかん、酸があってコクのあるのがうまいみかんといって売るといわかってもらえる。
*浅賀さん
八百屋にくる人はおいしいものを求めてくる。おいしくなければ買わない。おいしいものを求めている。
■荒井先生の話
プリントしてあるレシピは築地田村2代目の先生が書かれた本からのもので、絶版になっていて貴重なものです。
2004年1月20日のNHK「男の食彩」でやるはずです。
それから大根おろしはおろしがねによって違ってきます。一番よいのは銅の赤のおろしがねです。これが一番水が出ません。
|