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江澤正平先生の説明
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・企業は社会につながっているので、社会的な役割を果たしていく必要がある。八百屋さんも、儲ける、儲けないかでなく、社会に役に立って初めてお客に支持される。
・消費者が品物を自分で見分けることも必要だが、それを手助けするのが八百屋さんなり、スーパーだから、彼らは品物について役立つ技術をもっていないといけない。企業そのものの社会性が問われる時代になっている。自分の仕事を社会性の面から見ていただきたい。
・ダイコンは中国からヨーロッパにかけてが原産地。古くから世界中で作られていて、エジプトでもピラミッドの中にダイコンを食べているという記録が出ている。
ダイコンは3つぐらいに分類される。ヨーロッパダイコンはラディシュ。カブと間違えている消費者もいるが、外見ではなかなかわからない。種苗会社もヨーロッパダイコンの血を入れた品種を出している。 |
聖護院かぶはダイコンとよく似ているが、カブを漬けるとぬめりがあるのにダイコンはぬめりがない。それはダイコンにはペプチンがないからで、食べてみると双方の肉質の違いがよくわかる。
中国ダイコンは日中国交回復後、日本にいくらかずつ入ってきている。
日本のダイコンは非常に種類が多い。ダイコンは冬のものなので、昔は冬野菜の消費量の半分位が大根だった。昔の夏ダイコンは筋っぽかったが、30年位前に北海道で「耐病総太り」が出てきて、現在はF1で出るようになっている。
・青首は軟らかいが、おでんには煮崩れしないダイコンでないとだめ。「打木源助」はおでんに向くが、短いし、高い値段では売れないというので小さなおでん屋さんはあまり使わない。だが、セブンイレブンが「打木源助」をおでんに使うそうだ。外食でもうまいダイコンをどう提供するかが課題になっている。
・ダイコンは各地で作られているが、使い方で選別していくという考え方は加工食品会社からも出ている。
■サトイモ
・サトイモの原産地はインドなど熱帯。サトイモは親を食べるだけのもの、子供だけしか食べられないもの、親子を食べるものなどがある。子供(種いも)を植えると、親イモができ、子イモ、孫イモができていく。
・日本では石川系品種と「土垂」が主な品種。サトイモは栄養成長するので、貯蔵できるところが産地になっていて、福井県の大野地区では明治以前の種が続いている。愛媛にもうまいサトイモがあるが、サトイモは煮て汁が出てうまいかどうかだと思う。
・肉質はねっとりしてとろみが多いものと、粉質とまではいかないがそういった肉質のものと、大きく分けて2つに分かれる。サトイモには蓚酸カルシウムがあって子供には食べにくいので、子供はあまり好きではない。また、あくが強いと皮膚炎になりやすいので、まだ体ができていない子供に無理に食べさせる必要はない。
・関東だと湿り気の多いものがよく、関西は乾いてもよいとされる。サトイモは各地にふるさとの味とされる品種があり、地産地消ということで見直されている。
・ダイコンもサトイモも、臭い、肉質、味をチェックをしてほしい。
■柿
・柿の原産は東アジアで、日本はもちろん中国にも韓国にもある。ブラジル、イタリー、ニュージーランド、イスラエルなどが柿を作っていて、ニュージーランドは日本と気候が反対なので夏場に出回る。
・日本では「御所柿」が古くからあるが、名前のとおり御所でしか食べられなかった。南北朝時代に吉野で偶然に甘柿ができた。「花御所」とかいろいろあったが今は見かけなくなった。
・柿には完全甘柿、完全渋柿、不完全甘柿、不完全渋柿がある。
・富有柿など完全甘柿は甘い。西条柿などは完全渋柿で渋を抜く必要がある。西村早生は褐斑があるところが甘柿になる不完全甘柿。
・柿もリンゴ同様、ナイフで皮をむかなければいけないけれども、柿の消費が伸びていないのは、食べ方や嗜好など別の問題があるような気がする。
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■講師:橋本商店 橋本幾雄氏の説明
富有柿は岐阜県が発祥の地。福岡県は生産量が多いが、台風でほとんどだめになったせいで、ことしは赤秀がほとんどない。理想的な柿は岐阜県の山の上で、最高等級は宅配便で発送し、その下の階級が市場に入ってくるが、それでもうまい。山梨県石和の柿も、しっとり感、ねっとり感が違っていてうまい。
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・頭の凹んだ柿とふっくら盛り上がった柿とでは、食べ比べると感じが違う。てっぺんが少し黒ずんでいる感じの柿は糖度ののりが違い、おいしい。
・富士柿は、去年はうまかったのに、ことしはよくないので、私は売っていない。次郎柿は、関東の好みには合わないらしくあまり多く出ない。うちの父は大阪の出身なので、ヘタの周りに渋が少しひっかかるのがいいと言っていた。御所柿のようにちょっと渋がひっかかるような柿を好む人もいる。
・和歌山の紀ノ川柿は樹上で固形アルコールを1個入れておくとなくなったときに渋が抜けている。食べるとモタッとした感じで、最近は人気がないが、そういう抜き方をしている柿もある。 |
・西村早生はハウス物はうまい。最近は渋がないし、モサモサ感がなくなってきている。露地になるとモサモサする。
・次郎柿のハウスは愛知県豊橋で取り組んでいるが、最近はばか高い相場ではなくなった。だが、ハウスの次郎はおいしく、ほとんど種がない。形によってどこか種の跡が出るという感じだ。
・会津身不知、蜂屋柿、甲州百目などを自分で渋抜きするとひと味違う。新聞紙の下を湿らし、丼に焼酎を入れておいて振りかける。4〜5日してから2度うちしてやるとよい。うちの店では13個入って2500円で売ったが自家製は利益も出る。表面の傷のないところをみてやればよい。
・ことしは伊豆早生、松本早生など早生の柿が軟らかくなるのが1週間前後早かった。だから、無理に伊豆早生を売るよりも刀根早生を売ったほうが無難。じっくり待って(味のよいものを)売るほうが利益が出るのではないか。うまいものを売ればお客はそれなりに買ってくれる。
・12月6日前後から香川の高松などから袋がけの柿が出てくるが、袋がけしているのはうまいし日持ちも違う。これから出てくる袋がけを売ったほうがお客からもほめられるだろう。
・市田柿のバラでくるのは、安いからおもしろい商材。西条柿のあんぽが出ているが、確かにうまい。東京に入っている島根、鳥取産は真空パックなので開けるとすぐにだめになってしまう。
・太秋(たいしゅう)は渦巻きが出ないとうまくない。ところが、渦巻きが出たのは下等級にされるので、そういう本当にうまい柿を安く買って八百屋が対面販売で売ればいい。むしろ八百屋さん向き商材といえる。愛媛、香川、熊本から出てきているが、来年以降伸びるかもしれない。
・軟らかくなった柿はブランデーをかけてスプーンで食べるとよい。
江澤先生など会場とのやりとり
・昔は福岡県朝倉の柿(山手のもの)はとてもうまかった。だが、面積を拡大し、選果場で山手のものもその他も一緒にするからまずくなる。
・ことしのミカンは浮きが早い。これから出てくる南柑はもっと浮きが早いので、産地は急いで出したがっている。
・富有柿に種が少なくなったというのが八百屋さんたちの間で話題になった。種は柿の形によって出るのではないか。
・次郎はハウス栽培で作ると種がなくなる。ポンカンもハウスで作ると種がなくなるが、ホルモン剤などは使っていないのか←柿の場合は無理ではないのか。肥料の問題かもしれない。
・番傘などの渋は柿渋からとったものである。
・丸いのが種がある。種なしは四角くくいこんでいる。
ここで、べジフルセブンの活動では、ポスター、POP、CD、リーフレット、チェックシート、料理レシピなど様々な販促品があるので、もっと活用してほしいとの提案があった。 |
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浅賀さんの話
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べジフルショップ、イコール八百屋のことである。
べジフルショップといえば響きはいいが浸透していない。野菜=ベジタブルとなれば、また違った切り口で若い人たちにアピールできるだろう。
八百屋は野菜果物の専門家を目指すべき。自分の仕事が社会的にいかに大切かということを伝えていってほしい。 |
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講師:東京青果 鈴木寛氏の商品説明
・柿について。京浜市場の上位3県で入荷が多いのが新潟、福岡、奈良、岐阜の順で、入荷量は前年対比の70%、単価的には前年対比で3割高。
この日出品された柿富有柿(山梨・JAふえふき、福岡・JA筑前あさくら、岐阜・佐竹ファーム、JA山之上)、平核無(新潟・JA羽茂)、富士柿(愛媛・JA西宇和)
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富有柿 岐阜・JA山之上 |
平核無 新潟・JA羽茂 |
・サトイモは入荷量で全体の108%増、野菜全般にいえることだが、高値から下がってきた状況もあると思う。入荷の多い産地は千葉、埼玉、栃木、中国で、千葉、埼玉が200t台に乗っている。
・サトイモの「土垂」(埼玉・JA入間野)は長めの品種、それに対して「蓮葉」(埼玉・JA入間野)は球形に近いイモ。大きいサイズほど形状がはっきり出て、下にいくほど形状が分かりづらい。
「女早生」(愛媛・宇摩郡)は関東でも売られるようになってきた。「アカメ」と呼ばれ、全体に赤みがあるセレベス(千葉・富里マル新)はホクホク感がある。ほかに、タケノコイモ、別名:京芋(宮崎・佐伯青果)、海老芋(静岡・JA遠州中央)をもってきた。海老芋はエビがはねたような形状が特色で、高価なイモの一つ。
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土垂 埼玉・JA入間野 |
蓮葉 埼玉・JA入間野 |
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海老芋 静岡・JA遠州中央 |
・ダイコンは青首総太りタイプが主力になっていて、万能に使われやすい。
大蔵大根(千葉の生産者)は葉付きで出品されているが、青首タイプでなく、白首タイプで歴史が古い。作っているところが限られ、量的には多くないが煮物に適している。
源助大根(石川・末広青果)は加賀野菜で正式には「打木源助」という。秋冬大根の特徴であるきめの細かさがあり、煮てもおいしい。
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| 大蔵大根 千葉の生産者・小野沢克之 |
源助大根 石川・末広青果 |
いろいろな野菜のミニ化が図られていて、「味一番」(千葉・JA佐原市)のその一つ。煮崩れしにくいので煮物によいし、辛みが少ないのでサラダにも向く。
辛味大根「おいばね」(群馬・JA伊勢崎)は辛みが強い。レディーサラダ(神奈川・JA三浦市)は三浦にしかないオリジナル商品。サラダ用として販売している。 |
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■荒井慶子先生の調理アドバイス
サトイモ
・ぬめりが多いものは下ゆでをすればよいが、今日は下ゆでをせずにゆでた。「土垂」「女早生」は切っている時からぬめぬめしているので、2%ぐらいの塩をまぶし、だし、昆布を入れて直煮した。砂糖はサトイモに対して3%、塩分はしょうゆだけで0.7%くらい、酒は10%ぐらいの薄味。「土垂」や「女早生」はなんとか味が含まれたのではないか。
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・下ゆでする時は、水から入れて3〜5分でゆでこぼす。「セレベス」などぬめりがないものはゆでこぼす必要はない。若い人には洗ってラップに包みレンジでチンすればよいと教えればよい。
・イモはそれ自体が味があるのであまりだしを入れない。根菜類は鰹節よりも昆布だしがよい。サトイモは煮るのが一番おいしいと思うが、つぶしてもちみたいにしたり、カレー煮などにしたりすると子供は食べる。味噌汁もよいし、おでんや田楽にもよい。若い人には泥付きを洗ってチンしてもよいが、それだと場所によって均質に調理されないので、丸ごとゆでたり蒸したりしていろいろ使うと重宝と教えてあげてほしい。 |
ダイコン
・ダイコンは生と1%のお塩をしたものを試食してもらう。青首、大蔵、赤首とあるが、赤首のものは塩がきいているように感じるかもしれない。
・「源助」は7〜8分よけいにかかった。「大蔵大根」も時間がかかった。「大蔵」は切っているとなんともいえないよい感覚だが、スが入っていた。スが入る前ならばよかったかもしれない。 |
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試食した感想
サトイモ
*「セレベス」は思ったより甘みが感じられなかった。「海老芋」は全体がねっとりしている。うちの店では惣菜を作って売っているが、サトイモを料理する時に粘りのあるものは酢を入れてゆでこぼすのだが、周囲が灰色になるのと白くなるものとがある。
*「タケノコイモ」はゴリゴリしていたし、味がしみていなかった。よく食べなれているから「蓮葉」や「土垂」はぬめりがあって軟らかでおいしくいただいた。
*どれもねっとりしていて違いがわからなかった。「セレベス」と「タケノコイモ」はちょっと硬い感じがした。「海老芋」はおいしかった。
*みんなおいしかった。ふだんお客さんが丸いほうがいいというのは単にむきやすいからだと思う。
*サトイモは「土垂」が好きだが、日本料理の板前さんは六角にするので細長い方を好む。タケノコイモは今日食べたのはおいしくなかったが、近所(の生産者)からいただくものはねっとりしておいしい。
*タケノコイモ、海老芋はネットり感の奥行きが深いというか細やかでうまい。
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試食用に調理されたサトイモ |
ダイコン
煮物、生、おろし
*レディーサラダは辛味が増したような気がする。
*源助ダイコンは肉質がしっかりしていた。
*レディーサラダは苦味があった。大蔵、青首は煮ても生もおいしいと思ったが、源助は煮物には向く。
*源助は煮物にすると甘くおいしい。レディーサラダは辛味があり、サラダに入れてもあまり食べられないので、お客にすすめられない。
*青首はやはりみずっぽいので、大蔵がいい。源助は値段のわりにはどうだろうかと思った。レディーサラダはさっぱりしている。
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最後に、
八百屋塾参加の皆さん、あなたのお店のすべての青果物について原産地表示をしっかりしましょう!! |
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