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種苗会社の立場では、野菜を植物として見てしまう。今日はぜひ野菜を商品として扱う八百屋さんの目で、種々と見て頂き意見を戴けると有り難い。という農場長
本澤 安治さんの挨拶で見学会は始まりました。
職員は20名
その手伝い30名で運営されています。敷地面積は10ヘクタールで野菜、花卉などの品種改良が主な業務です。最近では新しい品種を生かす栽培方法なども研究しています。
現在の場所は、江戸時代に流れを変えた、利根川の川底または土手周辺にあたる場所です。関東平野のほぼ中央部に位置していますが、古く利根川が運んだ重たい土が畝場の特徴です。関東平野でありながら、関東平野の土とは少し異なった土で栽培しています。
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| 研究農園の建物全景 |
大利根研究農場長 本澤 安治さん |
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娃々菜(わわさい)というミニ白菜の説明、小さいので食べ切りが特徴。小さいので、カット販売をする必要が無く、新鮮さを保てる。
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キャベツを試食用にカットする。取りたてのキャベツは瑞々しく美味しい。
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圃場を移動する塾生。それぞれ試食した感想などを話しながら、品種の確認などをする。
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トマト、ミニキュウリ、パプリカのハウス。試作品が多く、まだ開発コードで呼ばれている物ばかり。接ぎ木の説明などを受ける。
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ハウスの内部。自由に試食し味覚に違いを確認する。
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ハウス内を見学する江澤先生。舌できちんと味の違いを感じなければ、駄目だよと話す。
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ホウレンソウ、ミニ白菜など品種別に加工して試食。
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味噌汁に加工して試食。加工による味の違いを実感できる。
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質疑応答の時間。厳しい質問もあり、有意義な時間となった。
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Q:八百屋や消費者の品種に対する要望をどのように開 発現場に伝えれば良いのか。
A:病気に強い品種を優先して作るか、味を優先して作るかは作物によって異なる。
ミニトマトなど野菜の中でも果物的な物は品種名で動くことが多い。ホウレンソウなどは品種で動くことは少ない。本当は、ホウレンソウではなく具体的な名前で出して味の差を主張したいのだが、なかなかうまくいかない。種苗会社は作るところまでしか把握していない。最近は少し反省して食べ方なども提案するようにしている。
本来は消費者の所まで品種の名前を伝えることができれば、種々なニーズにこたえることができる。消費者は野菜の品種が多いとは知らないのではないか。その品種が入れ代わり立ち代わり店頭に並ぶということを認識する消費借も極めて少ないと思う。スイカやメロンなどそのまま食べられる物については、この商品名の物が美味しいと消費者に認知されるが、調理や加工される物についてはひとくくりに捉えられている。
今までは病気に強い品種とか収量の多い品種とかいうことを中心にしてきた。今後は、品種名をどう販売者、諸費者伝えていくかを種苗会社も考えていかなくてはならないと反省している。八百屋さんが品種の動向を知りたい場合、連絡があれば生育に応じて圃場を見てもらうことも可能である。
Q:消費現場の2局化に対して種苗会社の今後の考えを知りたい。
A:種苗会社の目の前にある直接の顧客であるJAの生産現場というのは、平均年齢が60歳以上と非常に高くなっているのが現状である。若い後継者や新規就農はほとんどゼロに近く、特に重量物、大型野菜の代表である白菜などでは、日本国内の作付けは4割くらいに減っている。大根も確か6割くらいになっている。生産量の減少に歯止めがかからないということを認識しておく必要がある。
種苗会社の前提にあるのは、農政やJAの取組が変わって企業としての新規参入がない限り生産力が上がらないのではないかと考える。現状の生産現場の状況では10年後には、生産者の平均年齢は70歳にもなってしまう。このような状況では、栽培になるべく手間がかからないとか、あるいは機械化しやすいとか、私達が新しい品種を作るときのポイントになっている。もう一つは、重量物の軽量化である。ミニ白菜などはその典型的な例である。
種苗会社のマーケットは国内だけではなく海外にもある。種も農産物の一つとして考えれば、農産物の中で一番の輸出品目となっているのは野菜の種、花卉の種である。国内の作付面積の減少、労働力が少ない中で、昔なら大根などは1ヵ所で5粒くらい蒔き、大きくなったら間引きし大根1本として収穫した物が、現在では間引きする労力がないので1か所に1粒しか蒔かない。また、一般家庭での野菜消費も昔の半分位しかない。美味しい野菜や、美味しく食べる方法などを消費者に伝える必要がある。圃場で日本ホウレンソウについて質問されたが、それでは日本ホウレンソウを食べた人はどれくらいいるのだろうか。たぶんほとんどいないだろうし、現在では育種の材料にも使われないと思う。学校給食で使われる野菜は、やはり価格の安定、調理がし易いというところに主眼が置かれる。食育が重要と言われるが、現場ではなかなか味や品種が取り上げられることは少ない。
美味しい物を消費の現場に伝えていくことが、種苗会社だけではなく販売の現場でも必要なことだと思う。質問の要旨から少し外れるが、種苗会社の現状について認識して欲しい。
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